Case 1

経営改善計画の策定を機に、高収益化に成功した事例

■企業の概要

事業内容︓洋菓⼦の製造・販売事業、ウェディング事業、レストラン事業

従業員数︓30名

売上⾼︓3億円


■ご相談前の状況

地⽅都市に3つの事業を営む企業。ウェディング事業・レストラン事業ともに競合他社がひしめく中、低価格化・価格競争激化といった厳しい外部環境にさらされていた。そんな中新型コロナ

ウィルス発⽣によりウェディングやレストランの予約キャンセルが相次ぎ、資⾦繰りが悪化。既に3年以上⾚字が続いていたところへ追い討ちをかけるような事態となった。さらに社⻑は資⾦繰り

に追われる毎⽇で、営業活動・現場管理が放置されていた。


■企業の問題点

まずは、返済困難→借⼊増→さらなる返済困難という悪循環と、社⻑がほぼ資⾦繰りに奔⾛するだけの現状を脱するべく「返済ストップ」を説得。これにより、社⻑の時間を未来の「経営」

のために割けるようになりました。

そのうえで、事業改善のキーを探しました。「ウェディング」「レストラン」というビジネスモデルは、当社の事業規模、資⾦体⼒を⾒ても継続していくことは不可能に近かったのです。3事業のうち、

唯⼀営業利益を創出していた「洋菓⼦の製造と販売」へ全精⼒を注いでいくこと、不採算事業の撤退を社⻑と対話を続ける中で模索していきました。


■解決策

撤退費⽤も数千万とかかる上に、⼈材のリストラも必要であるため、債権者への説得と退社して頂く従業員様への転職の斡旋、説明に説明を重ねて理解をしてもらうことで、3つあった事業

のうち2つから撤退。採算の取れる「洋菓⼦の製造・販売」へ注⼒していくことになりました。

それまで営業活動・現場管理を放置せざるを得なかった社⻑も現場との距離を縮めるよう会議に参加、現場への臨店、プロモーションなどの営業活動に集中し、さらに初期投資のかからな

い出店や催事への参⼊などでこの事業を⾶躍させていくことに繋がりました。

不採算事業や店舗の撤退には勇気とタイミング、そして熱烈に向き合う覚悟が必要になります。単なる業務改善だけでは限界があるケースでは、こうした抜本的なアプローチが有効です。そ

してそのヒントは、コンサルのアイデア勝負ではなく、⾃社の「強み」に⽬を向けること、そして経営者⾃ら現場と⼀緒に再⽣を図っていく姿勢が何よりも重要となります。